
自転車を快適に走らせるには、動力源である自分の体力を効率的に使わなければならない。それを実現するのが正しい乗車フォーム(フォーミング)であり、その礎となるのがポジショニングだ。
ポジショニングは主に、サドル、ハンドル、ペダルという3つのパーツを、体型や脚力に応じて長さや角度を調整する作業。ベテランや選手になれば1mmほどの差も体感でき、その違いで走りが変わるほどシビアな世界だ。
ポジショニングには手順があり、これを間違えると全ての動作がリンクせず、意味を持たなくなってしまう。
ビンディング式のペダルを使用する場合、ペダルに固定されるクリート(ペダルにシューズを固定するためのアダプター)のセッティングをまず行なう。それが決まったらサドルの角度と高さ、次に前後の位置を決定する。最後がハンドルポジションとなる。
こうして正しいポジションが設定されると、手、お尻、足にかかる荷重が最適に分散され、体に無駄な力が入りにくく快適な乗車姿勢を確保できる。したがって各部の痛みも抑えることができるのだ。
とはいえ、最適な乗車姿勢は、体格や好みによって多少の違いはある。さらに脚力が向上すればサドル位置は高く、ハンドルは低く遠くなり、乗り手のレベルアップと共にポジションも変わってゆく。ポジショニングは、ベテランであっても常に悩まされ続ける、サイクリスト永遠のテーマなのである。だが、基本を知らずしては悩むことすらできない。まずはここに紹介するポジショニングをマスターすることから始めよう。


